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2014年8月26日 (火)

浅き夢

お盆前からずっと休みなし、いい加減脳味噌が炎症を起こし、気晴らしに出かけた近所で道に迷って・・・こりゃいかん、と日曜日は休息日。朝寝して昼も寝て夜寝られないと思ったらまたぐっすり寝て・・・復活しました。仕事も本日とりあえず一段落。しかしすぐ大きな山がくる・・・

↓近所の散歩中に野性的に葡萄出現。

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↓公園の一角でジャングル化していました。


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↓住宅街のド田舎風情景。

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ひまわりもオラオラと迫ってきます。一つ目小僧風。

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このセミの喧しいのなんの。

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近づいたら威嚇するようにボリュームをあげました。

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先日久しぶりに新宿南口に行った時、長いこと戦後を引きずっていたような煤けた街並みがあったことを思い出し、妙に懐かしくてもう一度見たいなどと思ったが、すでに跡形なし・・・

ずっと頭に引っかかっていて、そういえば路地裏三業地みたいなところのバーの話を読んだけどあれがそのまんまの雰囲気だったかな・・・なんだったかな・・・

で、しばし考えるともなしに考えて、ようやく出てきたのがバーおかだ・・・じゃないな検索にヒットしないな・・・ええと確か女流作家(今や差別用語)の書いた話で無頼な感じの人で、ええと戸川昌子かな・・・違うな・・・

で、以後潜在意識がずっと脳味噌を天地返しして探していたようで、いきなり「ばあ まえだ」が出てきました。

そうだよ、「まえだ」だよ。

で、再検索したら、中山あい子『浅き夢 新宿「まえだ」物語』が出てきました。

講談社 1997年4月14日発行。

読書日記をつけておけば、すぐにわかったでしょうにね。マメな人間じゃないんです。今も読み飛ばしては、後で「あれ?どこで読んだ話だったっけ」やってます。

思い出すのは脳味噌の訓練になるそうですから、この先も読書日記などつけませんでしょうね。

あ、無頼派じゃなくて、「女流の焼跡闇市派」(by色川武大)ですか。

どっちにしろ、死語ですね。中山あい子さんも忘れられてしまったんでしょうか。いろいろ読んでみたいのに、地元図書館にはほとんどおいてありません。

同じく「まえだ」を書いた田中小実昌センセの本も書庫に仕舞われちゃいましたね。さっさと読まないと処分されちゃうかも。

で、本題。『浅き夢 新宿「まえだ」物語』。

うん、そうだよ、そうだったよ、とうなづきながら読みました。無名有名作家がごちゃごちゃ入り乱れてたむろしている当時が懐かしくて・・・じゃなくて、以前読んだ時の記憶がよみがえってきて。南口の話じゃなくて、新宿ゴールデン街の話ですけどね。南口だって似たようなもんだったかも。

と同時にですね、以前読んで中途半端に残って気になり続けていた記憶が、思いがけず、この本の中にありました。

中途半端な記憶とは。

ある作家志望の男が志半ばで死んだ。一週間以上たって、原稿を取りに来た編集者に発見された、今でいえば孤独死。

田舎から男の兄と甥が出てきた。飲み仲間の作家(中上健次)が手伝いに行くとほとんど片付いている。

原稿がなかったか聞くと、二人は使っていない原稿用紙だけ残して後は全部捨てたと。

ぎゃっ。

作家仲間には「書いた」原稿用紙がなにより重要だったのに、兄とその息子には「使ってしまった」原稿用紙はゴミでしかない。

この話がずっと気になっていました。

ワタシの母が、ノートなんぞは書いた部分をびりびり破いて捨てて、真っさらな部分だけ残しておくような人でした。田舎にいた思春期のワタシはたびたび被害にあいました。修学旅行から帰ってきたら、新聞や週刊誌などを切り抜いて集めた資料が全部捨てられていたり・・・

仲間内で「ベア」と呼ばれていたその男の名は「松岡繁」。亡き竹中労の兵隊(取材記者)だったそうです。

原稿類は捨てられてしまったけれど、貰ってきた手帳類に克明に書かれたものがあって、中上健次さん他が遺稿集にまとめました。

以上、『浅き夢』の中の第2話「無名戦士の死」から。

ネット検索で出てくる「松岡繁を偲ぶ-ソレハデスネ… 編集委員会編 私家版 初版B1988年A5判156頁」がその遺稿集と思います。

夢半ばで死んだ人の「夢」はどこに行くんでしょうね。読んだ人の潜在意識で成長するんでしょうかね。今回読み直して「松岡繁」という実名を記憶したワタシの潜在意識の中で生き続けるんでしょうね・・・

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