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2014年6月26日 (木)

時代の枠 あるいは昔の映画

昔、映画好きでした。

昔、映画は封切館の後は「名画座」で見ることができました。

名画座は数多あり、安い上に3本立てなんぞもザラでしたから、映画好きで金のない若者は暇さえあればあちこちの名画座に通いました。

封切館へ話題の新作を見に行くのは、デートだとか、ちょっとしたイベントでした。

ワタシの映画青春時代は1970年代です。

それ以前の年代は片田舎で思春期やってまして、それ以後の年代は子持ち勤労者やりまして、そのまた以後は老親問題がありまして・・・

早い話、映画三昧だったのはほんの10年間ぐらい。

で。

余裕の出てきた近頃、見る映画といえば、その1970年代に見たものが多い・・・

早い話、最近の映画が面白くないのね。

これって、凡人の宿命です。

時代の枠組みから離れられない。

人格形成期に見た映画はしっかりオノレの内面に組み込まれてしまっている。

で。

それではダメでしょ新しい動きに敏感にならねば・・・なんてこと、考えもしません。昔見た「名作」に新たに心動かされているのですよ。

いいじゃありませんか、この先下り坂のお年頃なんだからほっといてくれや。

(ダレもかまってませんけど)。

という長い前置きの後に、ワタシの好きな映画100。

(100もありゃしません。景気づけ)

順不同です。思い出した順かな。

YouTubeで結構見られます。

当然字幕なし。あっても理解不能な言語だったりします。

『首輪のない犬』(Chiens Perdus Sans Collier フランス 1955年)

いきなり田舎時代にTVで見たのをトップに出しちゃった・・・2013年のブログに書いてます。

『だれのものでもないチェレ』 ( Árvácska ハンガリー 1976年)

2010年に再公開されましたが、個人的にゴタゴタしてまして、気がついたら上映終わっていました。残念。

1930年代の独裁政権下の貧しいハンガリーで孤児であったら、それは人間であることを意味しない・・・

↓孤児チェレが唯一親しんだおじいさん(Nagyapa)。しかし、老人の命は長くはない。

140613t3

冬に備えて豚の屠殺場面。

140613t1

流れ出る血を容器に受け、固まらないようかき回す。

しかし、こき使われたチェレに御馳走の分け前はない。

↓老人と過ごした牛小屋で、今は一人祈りを捧げるチェレ。

140613t2

火は倒れて藁に燃え移り炎上する・・・

ハンガリー語はさっぱりですが、Nagyapa(おじいさん)だけは覚えてしまいました。

『シベールの日曜日』(Cybele ou les Dimanches de Ville d'Avray / Sundays and Cybele フランス、1962年)

DVDが出ていますが、ラストの重要なシーンがカットされているいないでネット上に様々な説が出ました。

ワタシはカットされていないプリントを名画座で見ています。

Cybele

Cybele1

Cybele2

Cybele3

改めて見直すと、死のイメージがちりばめられています。

上から3番目、森の中、ピエールに死体のように抱かれて歌い続けるフランソワーズ。

2番目、占い師から盗み出したナイフは重要な小道具。

4番目、ピエールにナイフを向けるシーン。知らない人が見たらまるで「殺害が行われようとしている場面」。がフランソワーズはいとおしげにナイフを自分の顔にあて死を語る。

・・・カットされたシーンへの伏線になっているんと思うんですけどね・・・それでもあの場面、カットしちゃうんですか・・・

『愛の嵐』(Il Portiere di notte / The Night Porter イタリア 1973年)

これもDVDが出ていますが、ネット評によると画質が良くないとか。

シャーロット・ランプリングがナチの軍服着せられ(半裸)で歌う頽廃的な場面が忘れられません。

Night

倒錯のお嫌いな方にはお勧めしません。

『国境は燃えている』(Le Soldatesse / Camp followers イタリア 1959年)

今のところYouTubeには予告編のみ。DVDはブラジルでのみ発売。

第二次大戦下、イタリア占領下のギリシャは困窮、女たちは生きるためにイタリア軍に・・・

Marie2

英題の意味は「従軍×××」。切ない話です。

Marie1

執念でネット全体を探すとfull movieがあるようですが、いずれも外国のサイトで、登録が必要だったり、何かのダウンロードが必要だったり、あるいはいきなり画面が始まるものの、2時間も接続している間に何かしこまれるんじゃないかと不安を覚えたりで、おすすめできません。Le Soldatesse 1965。

(写真はイメージ検索からお借りしました。出所は外国の危ないサイトかも。)

『家族の肖像』(Gruppo di famiglia in un interno / Conversation Piece イタリア・フランス 1974年)

YouTubeには断片だけ。DVDでてます。

(デジタル・リマスター 無修正完全版ですって・・・)

ルキノ・ヴィスコンティ監督。監督お気に入りの美男俳優ヘルムート・ベルガ―がドイツの過激派学生を演じていました。

Conver

右翼に袋叩きにされる場面は、『ガラスの部屋』でレイモンド・ラブロックが内ゲバで襲われるシーンと通底しているようないないような・・・

『ガラスの部屋』(Plagio イタリア 1969年)今のところYouTubeには予告編のみ。

DVDが出ています。唯一日本のみだそうです。画質がとても良いとか。

引き込まれた映画ですが、正直言ってもう一度見るのが怖い。あの感性が自分に残っているか不安で。

Plagio2

『モア』(More ルクセンブルグ 1969年)

ドイツ人の健全な若者が旅先で知り合った女性に引きずられてドラッグ中毒となり、ぼろくずのように命を落とす話。YouTube上での視聴年齢制限あり。そんなにヤバイ話だったかしら・・・ミムジー・ファーマーに惹かれました。

制限無しバージョンもあり。MORE 1969 Subtitulada。ほとんど同じだと思うんですけど。

どっちも画質はよくない・・・

Original Trailerがきれいです。

音楽がピンク・フロイド。DVD出てます。

More1

ミムジー・ファーマーがとにかく魅力的。

ネットには「変態映画ファンのミューズ」という評も。

More2

これももう一度見るのが怖い映画。

あ、でも、もう一度見たくなってきた・・・

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結末が悲惨なものばかり・・・ よっぽど人生辛かったのかしらん。

他にも好きな映画はあります。

『反撥』『袋小路』『地球に落ちてきた男』『惑星ソラリス』『悲しみよこんにちは』『気狂いピエロ』『その男ゾルバ』『去年マリエンバートで』『黒いオルフェ』・・・

邦画はどうした。

日活ロマンポルノも含めて結構見たはずなんですけどね、うーん、思い出せない。『8月の濡れた砂』とか・・・いや、見たくて見られなかったのかな・・・

敏八監督の『赤い鳥逃げた?』の桃井かおりの白黒ショーは覚えてますけどね・・・

いずれまた。

待て、ハリウッド映画はどうした。

見てますよ。

『さらば愛しき女よ』『俺たちに明日はない』『ガルシアの首』『ディアハンター』とか・・・

もっともっと見てるんですけど、ハリウッド流ハッピーエンド映画はどうも記憶に残らなくてえぇぇぇぇ。

(そういえば1990年代後半にレンタルビデオでアメリカ映画を見まくりましたわね。)

でね、思うんですよ。好きな映画のことを話すのは、こっぱずかしいと。

冷蔵庫の中身を公開してるみたいだと。

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恥かしついでに冷凍庫の中身も公開。

片田舎の青少年期、観たい映画は地方まで来ないこともありました。というより多かった。

『ブーベの恋人』(La ragazza di Bube イタリア・フランス 1963年)

どれほど憧れたことか。いまだ見ていません。

YouTubeには今のところ予告編「ブーベの恋人」と部分的なものがあるだけ。

(La ragazza di Bube - Luigi Comencini (1963) English subtitles)

DVD出てるんですけどね。高騰してる・・・

『ナック』 (the knack イギリス 1965年)

おしゃれな映画らしい、と思い続けていました。

かのモンティパイソンの国のリチャード・レスター監督です。

DVD出てますけど、高いな・・・と思ったら、ぶつ切りですがYouTubeにありました。

つなぎ合わせてみればいいんです。the knack  1965。

つぎ、TVで一度みただけでもう一度見たい映画、

『河は呼んでる』(L'eau Vive フランス 1958年)

DVDがありましたけど、18000円だって・・・じょーだんじゃない。

YouTubeには影も形もなし。

と思ったらありました。

昔白黒テレビで見たので白黒映画と思い込んでいて見逃していました。カラー映画でした。

L'eau vive en entier。 おほほ、見るざますよ・・・

というところに仕事入稿。あ~れ~、片付くまで消えないでいておくれ。

も一つ、ついで。題名が恥かしい『傷だらけのアイドル』

邦題が悪いんじゃい。原題:Privilege(特権) イギリス 1967年。

田舎のブリティッシュロック好きには必見なのに見られない幻の映画でしたぞ。

おお、YouTubeにある。Privilege (1967)

仕事片付くまで消えるなよっ。

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コメント

さすがマイマイさま、素晴らしい。
ほとんどわかりませんけど、
「愛の嵐」は衝撃的でした。
「ブーベの恋人」テレビで観たような?
レイモンドラブロックにヘルムートベルガー。
好きだったなぁ。。
「モア」ピンクフロイドと聞いただけで観たくなりました。
映画と言ったらヨーロッバ。
名画座、良かったなぁ。
授業を抜け出して、叱られたことを思い出しました。


投稿: kiri | 2014年6月26日 (木) 21時13分

おはようございます。

 学生時代に「だれのものでもないチュレ」は学祭で観たような記憶が。

「ディアハンター」はデ・ニーロ好きなので観ました。ベトナム戦争の傷を描いた映画でしょうか。ロシアンルーレットと長かったことを覚えています。

投稿: いち | 2014年6月27日 (金) 05時37分

kiriさん こんにちは。
やっぱりヘルムート・ベルガ―はお好きですか。
ヴィスコンティ亡き後、酒浸りになっちゃったとか・・・
「ブーベの恋人」はあの手この手で見る算段をしています。
「モア」、いいと思いますよ~

投稿: マイマイ | 2014年6月27日 (金) 15時34分

いちさん こんにちは。
「チェレ」は学園祭シネマでしたか。
昔の学園祭シネマの定番は「禁じられた遊び」でした。

「ディアハンター」は、ロシア系アメリカ人のコミュニティから、幼馴染みの若者たちがベトナム戦争に駆り出され、不毛な戦いののち傷ついて帰還、あるいは心を病んで帰還を拒否、生の実感をロシアンルーレットに求め・・・
と重い映画でした。
冒頭のロシア正教の結婚式の場面と、その後の戦争シーンとの対比が圧倒的で、デニーロ扮するニックの目にも、帰還後の故郷は以前とは違ったものに写った・・・という内容だったような。

投稿: マイマイ | 2014年6月27日 (金) 15時53分

高校生の頃、親同伴でなければ違反でした。
でも、隠れて観に行きましたね〜
マイマイさんの観た映画は、残念ですが観ていません。
アランドロンが好きで、そればかり…マリーさんも「太陽…」で知った次第で、テレビ放送の「国境は…」で再会しました。

ガラスの部屋は、卒業した位に観た気がします。
待ちに待ったDVDが出て、速攻買って観たのですが、やはりその通りあの感動は蘇りませんでした。
ガリアルディの曲は、今だに感動します。

その後は、遊びに夢中で映画はご無沙汰、洋楽にはまってました。
フィフスディメンション、セルジオメンデス、その後はカルチャークラブ。

まぁ、普通のミーハーでした。(^m^)フフ


投稿: ユキ | 2014年6月28日 (土) 13時06分

ユキさん おはようございます。
ウチの田舎は、喫茶店出入り禁止でした。
映画は・・・同伴必要だったかもしれませんが、友人と連れ立って観に行ってました。

 
アランドロンは、ヴィスコンティの「若者のすべて」のロッコ役が一番印象に残っています。他の作品もほとんどみているはずですが。

 
かつての美少年ボーイ・ジョージ、ひところでっぷり太った怪中年でしたが、最近痩せて美中年が復活したとか・・・
(*゚▽゚)ノ
 

ワタシは上京後は映画に夢中になり、洋楽に戻ったのはブラー、オアシスの頃です。
ブラーの来日公演には子供と一緒に行きました。ハハハ

投稿: マイマイ | 2014年6月30日 (月) 09時33分

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