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2013年7月22日 (月)

「恐るべき子供たち」 Les Enfants Terribles

出来心でフランス映画名作コレクション(10作品)のDVDを買ってしまって数ヶ月。仕事が暇なときに見ようと思いつつ、「禁じられた遊び」を見ただけでした。

本は買うと読まない、だから借りるべき、とはよく聞きましたが、DVDもそうでしたか・・・

とか、うだうだ言ってないで見ましょう。

鑑賞2作目は「恐るべき子供たち」にしました。ご存知、ジャン・コクトー原作です。

コクトー自身も映画製作をしているので、これもコクトーの映画と思い込みそうになりますが、監督はフィルム・ノワール(暗黒映画)の巨匠ジャン=ピエール・メルヴィルです。

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映画「恐るべき子供たち」( Les Enfants Terribles)1950年。

ネット情報によると、

 日本初公開は1976/08/14、 劇場公開(フランス映画社)

だそうです。はて、乙女のワタクシが見たのは1976年だったのかしらん。

「主役の二人が薹が立ちすぎ」(とうがたつ→少年少女というには老け過ぎ)という評が聞かれましたが、コクトー崇拝者の耳には素通り、吸い込まれて感動しておりました。

で、自身が薹が立つどころか茎まで枯れてきた今、改めて鑑賞すると、ああ、これは青春の一時期に深くのめりこむ映画だわ。いい年こいてくると、冷静になりすぎちゃうわ。エリザベートとポールが少年少女には見えないわ・・・

と言いつつ、若き日の自分の感動を思い出して反芻。

大人になる前の人生は綱渡りのようなものです。底知れぬ不安に向き合いながら渡りきるしかない。あるいは背中に火がついて駆け抜けなければならないかもしれない。

落ちてしまうかもしれない。

あのヒリヒリした感情を、映像にした作品でした。

視覚化ということでは、こちらもあります。

↓「恐るべき子どもたち」 萩尾望都

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セブンティーン・コミックス 1980年6月10日発行。

手元の本は1980年9月25日 第4刷。定価360円。

大好きなコクトーの作品を大好きな萩尾望都さんが描いたなら、買わにゃならんです。

映画「恐るべき子供たち」を下敷きにしているような気がします。主役の二人が年相応の少年少女として描かれている分、残酷さが際立つかも。

もちろん原作も持っています。

↓「怖るべき子供たち」 ジャン・コクトー

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角川文庫 訳者:東郷青児 昭和28年3月30日初版。

手元の本は、昭和42(1967)年11月30日 16版。定価70円。

そうでしたよね。文庫本は100円以下で買えた時代でした・・・

旧字体の旧仮名遣いが、今読み返すと新鮮です。

21ページの挿絵は東郷青児さんの作。

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(訳者の東郷青児さんは画家です。)

で、ふと思い出しました。アテネ・フランセに通ったのは、コクトーを原書で読みたかったから・・・だったかな・・・?

↓「Les Enfants Terribles」 Jean Cocteau

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Le livre de poche。表紙はもちろんジャン・コクトーの絵と文字。

いつの発行でいくらだったか分かりませんが、1976年5月18日に買ったと、鉛筆書きしていました。

で、読めたのかね・・・最初の数ページは・・・これから読むのかね・・・その方向で努力いたします・・・と、出来の悪い部下とボンクラ上司の掛け合いみたいな自己問答。

(アテネ・フランセにはもっと前から通ってましたっけ。)

おほほ、恐るべき子供たちコレクション。

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で、思い出しました。映画パンフもあるはず。あれを発掘すれば、どこで見たかも分かるはず。

ごそごそ。出てきました。フランス映画社のパンフです。

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上:表紙 下:裏表紙(ジャン・コクトー画)

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ほっほっほ。モノが捨てられない人間は、こういうもの溜め込んでいます。

で、えーと、1976年発行のバウ(BOW)・シリーズですか。ジャン・ヴィゴの「新学期 操行ゼロ」→(夏休みが終わって寄宿舎に戻ったワルガキたちのお話。操行ゼロを分かりやすく言うと、道徳科0点)と併映。

映画館はどこじゃい。岩波ホールかい。

と、ネット検索しましたら、便利な世の中ですね。

BOW JAPAN BOW CLASSICS にデータがありました。
http://www.bowjapan.com/classics/search.php?i=1&p=3

1976年8月14日  三百人劇場が封切館ですと。そういえば千石の三百人劇場、通いましたなあ。

遠い日々だなあ・・・・

で、角川文庫を再読し始めて気がつきました。

ちょこっとしか出番はないものの、重要な役回りの「Dargelos」が、東郷青児訳では「ダルジュロ」になっている。

映画の字幕は「ダルジュロス」でしたし、コミックスも「ダルジュロス」。

フランス語の最後のsは発音しないのですが、固有名詞となるとはてな? 

どっちだ?!

と映画を見直したら、字幕「ダルジュロス」なれど聞こえてくるのは「ダルジュロ」。どこから「ダルジュロ『ス』」が出てきたのでしょうか。

英語版に吹き替えられたときに定着しちゃった?

なお、映画ではこの「Dargelos」と、そっくりの少女「アガート」の二役を、女優が演じていますが、これは最初に見たときから無理があると感じていました。アガートとしては魅力的でも、謎めいたカリスマ的な少年には全く見えない。 はっきり言えば「ちんちくりん」。

今なら、大々的にオーディションして、互いにそっくりな美少年と美少女を探し出すでしょうね・・・

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