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2012年8月 6日 (月)

厚紙ランドセル

いきなり遠い昔のことを思い出すことがあります。

きっかけはいろいろですが、今回は平凡パンチの表紙絵でおなじみの大橋歩さんの「早くお家に帰りたい」(2010年6月15日 アルネBooks)を読んでいて。

136頁「わたしのランドセル」に、戦後間もない物のない時代、小学校入学祝に国防色のキャンバスのランドセルを貰ったことが書かれています。

〈女の子の色でなく、当時どんなにがっかりしたことか、どんなに哀しかったことか、どんなにつらかったことか、でもだれにもわかってもらえませんでした。〉

の文章の直前には

〈なんと厚紙製のも売られていたと聞いています。〉

ワタクシのランドセルがその「厚紙製」でした。祖父が買ってくれたものです。一見ランドセルですが、所詮紙。雨に濡れればあっけなく反り返り端がぼろぼろになり・・・

結局小学校高学年まで持ちませんでした。

思い出すと哀しくなります。

戦後10年以上経ってもまだそんなものが出回っていた時代でした・・・という哀しさではなく、兄も弟もちゃんとしたランドセルを買って貰ったのに・・・という哀しさ。

中途半端な田舎都市には男尊女卑が根強く残っていて、紙のランドセルと一緒にそれらをまとめて思い出すからです。

たかだか半世紀ほど前の日本の地方都市のそんな家庭で女に生まれることは「貧乏くじ」を引くのと同じでした。今となっては、女でよかったとつくづく思うのですが。

ネットにこんなものがありました。

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maruse web shop
http://maruse.ocnk.net/product/175
とても古い紙製のランドセル[ant-ran01]
販売価格: 6,825円 (税込)

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物資が乏しかった戦争中から戦後間もない頃(昭和20年代)に使われていたと思われる紙製の小さなランドセル。厚紙に鉄鋲を打って作られています。肩にかける部分は布、ベルトは革が使われています。
230X270X100mm(目安)

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ワタクシのはこんなに立派じゃありませんでした。鉄鋲なんか打ってありませんでしたし、ベルトの部分も厚紙製だったと思います。

ランドセルの反り返った覆いの部分が脳内に現れると、あれもこれもそれも一遍に思い出し、恨み辛みも新鮮に蘇るので、封印しといたはずなんですけどね・・・

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2012.8.7追記:こんなブログがありました。

コープさっぽろ
小樽みどり店とさかい家

http://blog.todock.com/tasukeiland/2010/12/post-651.html

〈元々は、損害保険会社の建物だったようで、何とも大きなキャスター付きの金庫がありました。その他には、ランドセルが壁に掛かっているのが目に留まりました。昭和25年~30年くらいのものだそうです。〉

Dscf9682

写真もお借りしました。

右から2番目の覆いが反り返ってますけれど、ワタクシのはもっと凄かった・・・

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コメント

男尊女卑、最近ではとんと使われなくなった言葉ですが、我々の世代は、この言葉に打ち克つために頑張って来たのでしたね。ああ、あの頃は突っ張って生きてましたよね。

投稿: te | 2012年8月 6日 (月) 22時42分

一応男女平等の現在からすると、信じがたい時代でしたね。
でも、名残がまだ生きています。
先日TVで「片付けられない若い女性」の部屋を綺麗にする番組で、その女性のお母さんが「女の子なんだから、きちんと片付けられるようになってお嫁に行って貰いたい」旨を言っていました。
「女の子だから」という問題じゃないと思ふのですけど・・・

投稿: マイマイ | 2012年8月 7日 (火) 09時37分

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