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2011年7月16日 (土)

黒い糠床の秘密

我が家には秘伝の糠床があります・・・と言えば格好いいけど、秘伝も何もありゃしません。プラスチックケースに入った、ただの糠床です。

強いて言えば、田舎の母上が亡くなった時、床下収納にあった糠床から、少々取り分けて貰ってきて、我が家の糠床に足した、くらいでしょうか。

では、田舎の糠床はさぞかし美味であろう・・・かと言うと、晩年の母上は諸事自身で管理し難くなっていましたから、どんだけ塩を入れたんだ、というくらい塩辛いものになっていました。貰って来てから相当量の糠を足すことになり、それまでのケースでは間に合わなくなり、一回り大きいものへ。

近頃は漬物もそれほど食べませんので、2、3日に一度漬けるくらいですが、かき回すのはこまめにやっていました。

それがですね、いつの間にか黒くなるようになりました。糠床の表面がです。かき回すと中は糠色ですので、いつも混ぜ込んでいましたが、混ぜても混ぜても表面が黒くなります。

でも、表面が黒くなるだけならいいんです。

困るのは、漬物が食べようという意欲を撃沈させるほど黒くなること。きゅうりなどでは分かりませんが、大根なんぞ漬けた日には黒カビが生えたかと思うほどいや~な色に。

さあ、どうしましょ、とネットで調べてみました。

そしたらですね、「塩が足りんのでは」という意見が。

さっそく足すざます。足します足します足します・・・ しかし何日経っても事態が好転しません。

う~む・・・

そういう時には糠床に聞きます。これこれ糠床や、何がいけないのでせうか。

すると糠床が答えます。

「あんたがいけない」

・・・そんなこと言いやしません。

じっくりながめたら、隅のくぼみに汁が溜まっていました。これがまた、「腹黒汁」とでも名づけたいような真っ黒な水・・・

そっか、水抜きしなくっちゃ・・・ 普通常識では糠床の水は取らなければなりません。以前読んだ大女優にして家事の達人であった人の本に、成分たっぷりの糠床の水を捨てるなんてもったいない、というようなことが書かれてありました。その分糠を足しなさい、と。

定見のない小人物(わたくしのこと)はそれを自分の都合に合わせて解釈して、糠床が多少びしょびしょでもそのままにして置くことにしていたのです。

ここにきてつらつら考えるに、八百屋の店先で樽に漬け込んで売っているぬか漬けの糠床は確かそんなんでいいのかというくらいに固かったなあ・・・ と思い出し、この際水を抜くことに。

水抜きをするのに、ちょうどいい容器をネットで売っていたよなあ、と買う気もないのにネット検索するのは物好きだからです。

あるあるいっぱいあるある・・・2000円もするのぉ・・・

で、思いつきました。要するに水が抜ければいいんです。

で、ペットボトルの小さいのの胴に横一列に穴を開けて埋めました。

そしたらですね、取れるんですよぉ腹黒汁が毎日毎日これでもかというほど。

ですけどね、相変わらず黒くなるんですよ、表面が。

う~む、とまた糠床に聞きます。これこれ糠床や、何がいけないのでせうか・・・

と、思い出しました。遥かな昔、糠床に鉄玉子を埋めたのを。ナスを漬けるとき、色が悪くならないように古釘などを入れますが、その代用として市販している「鉄玉子」です。

底の方から掘り出しました。

じゃーんっ。

原因はこれですか。溶けたのかかなり小さくなって、周囲には黒いソフトな層が出来ていました。

その黒い玉子の写真を撮り忘れました。

↓これは、1ミリくらいのソフト黒層をスチールたわしでごしごしこそげ落としたもの。

110716tetu2

↓こんな感じの色でした(上と同じ玉子。露出不足で黒く写っているだけ)。

110716tetu1

で、その後どうしたかというと、日が経つにつれて、徐々に糠床表面の変色具合が薄くなっています。

原因はやっぱりこいつだったみたい・・・

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食べる・発酵系」カテゴリの記事

コメント

糠床の管理って難しいですよね。でも糠漬けは美味しいし、何度も挑戦しましたが1年と持ちません。トホホホ。

投稿: te | 2011年7月16日 (土) 16時06分

美味しい糠漬けには、やはり「達人の技」が必要みたいです。
テキトーにやって上手くいくこともありますが、真っ黒にしちゃった時には「反省」が必要・・・

投稿: カピバラ | 2011年7月18日 (月) 09時33分

生活の中のミステリーでしたね
解決して良かったです(^^)

投稿: mei | 2011年7月23日 (土) 17時02分

キャベツを漬けたら白いまま仕上がりました。感激。
生活ミステリーはまだまだあります。
とりあえず今日(25日)、メインパソコンがまたしても起動しない、とか・・・

投稿: カピバラ | 2011年7月25日 (月) 11時40分

6年前の記事にコメントすることをご容赦ください。

夏の暑さが厳しくなってきた時期、歯が黒くなってしまいました。
アイスコーヒー、酢の物などを疑ったのですが、きっとぬか床の鉄玉子だなと推測。
気温が上がり、乳酸菌が活発になり、鉄分の酸化を促進したのでしょう。言われてみれば鉄くさい。

白い陶器の湯飲みで水取りしていましたが、腹黒汁が陶器にしみ込んで取れないほどでした。

ナスがきれいに色が出るようになったのですが、鉄玉子は取り出しましたー。

投稿: ぬーさん | 2017年8月 5日 (土) 14時13分

ぬーさん(さん) コメントありがとうございます。
6年前でしたか……と懐かしくもあり……
腹黒汁を通り越して「鉄漿(おはぐろ)」まで行っちゃったのですか。
その後、歯はいかがですか。
ウチの糠床は今、連日の暑さで発酵しすぎたようで、キュウリなど酢漬けのごとくになっております。
なんとかせねばと思案中です。

投稿: カピバラ改めマイマイ | 2017年8月 6日 (日) 15時22分

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