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2009年11月30日 (月)

冬の薔薇の神話の名前

5年前にじい様が亡くなってから、残されたばあ様を放っておいてはいけないと思い、わたくしは、ほぼ2週間に1度の割合で実家帰りをしておりました。毎日電話もしました。

電話に関しては、わたくしが万難を排して毎夕掛けるのに、"心配ないよ、ガチャン”と、うるさいと言わんばかりの対応をされますので、次第に必要以外はかけなくなりました。

それまで東京で気ままに過ごしていたわたくしが2週間に1度は田舎に帰る。はたからみれば“美談”の類いでしょうが、その陰で密かにストレスが蓄積していました。

用もないのに出歩くのが好きなわたくしは、休日ごとに都心をほっつき歩いていました。ただ歩くだけだったり名所旧跡めぐりだったり美術館巡りだったり。地元近辺も歩きました。バザーやフリーマーケット目当てです。何も買うものがなくてもひやかして回るだけで、出品者のさまざまな文化や暮しがうかがえるようで楽しかったのです。

そんな楽しみが5年前から吹き飛びました。田舎に行かない週末に行けばいい、といいますか。ばあ様と過ごす週末は回を重ねるごとに重苦しくなってきて、すなわち間の週末は疲れ果ててぐだぐだ引きこもりライフ・・・

いつになったら解放されるんだ〜、と思っていたら先月突然急展開してしまいました。本来の意味とは違いますが「梯子を外された」気分です。

田舎に行く必要の全くない先週末、わたくしは自治体のお知らせに載っていたフリーマーケットへ行きました。土日、公民館(コミュニティセンターと言います。略してコミセン)で開催です。2日間に亘って、ではなく土曜の所と日曜の所と別開催です。

土曜日の所はフリマが主ではなくて「○○祭り」の中にフリマとバザーがありました。古本市と陶器市も。フリマとバザーの違いは、市民個人が売り手なのがフリマで、コミセン係員が売るのがバザー。買う方にはどうでもいい違いです。

で、結論からいきますと、何とも面白かったです。初めに陶器市を見ました。物を増やすな、と思いつつ、あれいいな、というのがありました。が、買うには現金でなくナントカ券が必要だそうです。地元住民でなきゃダメってことですか。

ですので、現金で買えるバザーにいきました。さんざん迷って、綿100%の「高級」反物と合成漆の「木」の丸盆を買いました。反物で何を作るか、これから考えます(丸盆は早速使ってます)。計600円を払うと、例のナントカ券をくれました。陶器か古本と交換できるそうです。

陶器は欲しいものが無くなってましたので古本コーナーへ。ぐっ。マンガと推理小説の文庫本と古〜い実用書と・・・欲しい本がありません。へええ・・・と、それでもしつこく眺めていたら、へ?ウンベルト・エコですと。「バラの名前」ですと。なんでこげな本が混じってるんですかい。即交換するです。

もう帰ろうと出口に向かったところで泥付きニンジン大4本100円を発見。由緒正しいおばちゃんとして見逃す訳にはいきません。これ下さいっ。

で、またナントカ券を貰いました。で、また古本コーナーへ。松本清張もいらんな〜と眺めていたら。へ?「冬の薔薇 写真家秋山庄太郎とその時代」を発見。引き換えようとすると、係のお兄ちゃん、1冊でいいんですかあ、上下ものなら1枚で2冊でいいんですよお、とおっしゃいます。

(あのね、にいちゃん、本は量より質なの。欲しい本1冊はどうでもいい本2冊と同じじゃないの。)

今度こそ帰ろうと出口に向かえば、そこはフリマの会場。ついつい、アームバンドを100円で買うことに。またしても、券をくれます。ナントカ券ではなくて「本部」へ行けばナントカ券と交換してくれるという「引換券」(めんどくさいことが好きな役員がいたのかな)。

で、引き換えてまたしても古本コーナーへ。こんどこそ松本清張かと思いました。が美術選書の「ヴィーナスの神話」発見、ゲット。むらがる子供たちが絶対欲しがらない本です。

なんだか変なフリマ&バザーでしたけど、とりあえず満足。

さて、引き換えた本を正確に記しますと

1 『「バラの名前」覚書』ウンベルト・エコ 谷口勇訳
   而立書房1994年1月25日第1刷定価1900円。
2 『冬の薔薇 写真家秋山庄太郎とその時代』山田一廣
   神奈川新聞社2006年9月20日初版 定価1500円。
3 『ヴィーナスの神話』矢島文夫著
   美術出版社美術選書 1970.12.5 880円。

以上3点が脳内で交錯しまして「冬の薔薇の神話の名前」・・・

日曜日のフリマはこじんまりとした会場でこじんまりやってました。地元の優雅なお年寄りが出品者なのでおおらかなこと。開始30分でスーツやコートなどの衣類が100円から50円になり、わたくしが定価で買ったらン千円しそうなふかふかカーディガン日本製を50円で買ったら、おまけに「どれでも好きなのを1枚」くれるというのです。欲しい物がなかったので辞退しましたが、古き良き日本が残っとったぞ〜、という気分。

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コメント

いいなあ〜(にんじん&引換券)

投稿: な | 2009年12月 1日 (火) 12時50分

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